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チューリッヒ劇場の現在 オペラ・ワークショップ検郡山  

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    遅くなりましたが、記事をアップします。

    2008年1月13日 郡山
    オペラ・ワークショップ「オペラ探訪」


    郡山のオペラを広める会主催によるワークショップ「オペラ探訪」
    の第4回目が1月13日に開かれ、講師として参加しました。
    この日は4回シリーズの最終日。テーマは、現在世界のオペラハウスの
    中でも、最も注目されているチューリッヒ歌劇場について。
    偶然にもチューリッヒと郡山は人口の点では非常に似ているので、
    受講した人の関心も高かったようです。
    (最新の統計ではチューリッヒの人口は現在約37万人、郡山は約34
    万人)

    さてこの日は初めにオペラハウスの組織と舞台構造について話をしました。
    これまで3回のレクチャーでは、主にオペラの歴史的な流れと1月27日の発表会で
    演奏する作品についての解説をしてきました。しかし、オペラが上演される
    劇場については触れてきませんでした。そこでまず最初にオペラハウス
    について組織のモデル図を使って説明しました。

    オペラハウスは大体このような組織で成り立っています。

    一口にオペラハウスといますが、その中にはさまざまなセクションがあります。
    聴衆としてはオペラの舞台で演じる人(歌手、指揮者、オーケストラ、合唱)を
    考えますが、実は舞台裏で働くいわゆる裏方さんと組織を支える人々のことを
    含めると何百にもの人が働く「大所帯」なのです。
    上の図で1番上に位置しているのが「総支配人」と言われる人で、
    オペラハウスの最高責任者です。この人がオペラハウスの芸術的、経済的な
    運営方針を打ち出し、スタッフとともに魅力あるをオペラハウス経営を
    して行くのです。企業でいえば経営のトップです。だからそのオペラハウスの「業績」は
    社長の采配にかかっているとも言えます。チューリッヒ歌劇場の支配人
    ペレイラは1991年から現在まで17年にわたって陣頭指揮をとっています。
    その成果は昨年末のチューリッヒ歌劇場の上演で実体験できました。

    次は舞台の構造について話をしました。


    舞台の構造(正面)中が見えるようにするとこうなっています。
    舞台の奥にもう一つ舞台が入るくらいのスペースがあります。
    また袖舞台といって、舞台の両脇にもある劇場があります。
    チューリッヒ歌劇場は袖舞台がありません。


    オーケストラ・ピットの構造 比較的大きな編成の場合です。
    ピット深さは調節できます。バロックやモーツァルトでは段差を
    つけず、またピットの深さも浅いです。

    ここまで話をしてから、チューリッヒ歌劇場での「セヴィリアの理髪師」を
    制作する過程を記録したDVDを観ました。

    チューリッヒ歌劇場「セヴィリアの理髪師」の裏側
    このDVDについての記事はこちらURL

    この後チューリッヒ歌劇場のシーズン興行演目(オペラのみ)と成績について
    見てみました。チューリッヒ歌劇場は年鑑(Jahrbuch)でこうした
    興行成績と収支を一般に公開しています。
    下記は2005年シーズンの成績を表にしたものです。


    チューリッヒ歌劇場はペレイラ氏の方針で年間32〜5のレパートリーを上演し
    そのうち15演目が新演出になります。最初に提案したときはスタッフ全員
    開いた口がふさがらなかったそうです。それは常識では考えられなかった
    からです。しかしその後それは非常にすばらしい成果を収めていきます。
    さて2005年はオペラが32演目、新演出が11です。80パーセント以上の
    集客があった演目が20です。
    全体としてもチューリッヒ歌劇場の興行成績は+−ゼロか黒字。
    これも現代の赤字に悩むオペラハウスとは大きな違い。

    またチューリッヒ歌劇場が株式会社組織であることや、若手の育成にも
    寄付を募って力を入れている話など、現在の他のオペラハウスとの比較も
    交えながら話をしました。

    なおチューリッヒ歌劇場の現在についてペレイラ氏の講演が昨年4月に
    昭和音楽大学でありこのブログで記事として紹介しましたので
    ぜひご参照ください。「チューリッヒ歌劇場その運営の秘訣を聞く」URL

    la fontaine * オペラ * 12:28 * comments(0) * trackbacks(0)

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