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チューリッヒ歌劇場 《ラ・ボエーム》

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    プッチーニ:「ボエーム」


    2007年12月30日(日)昼の部
    開演14時 終演16時30分

    チューリッヒ歌劇場は、昼と夜にオペラを上演する。
    これはヨーロッパでも異例のことで劇場にかなりの実力がなければ
    出来ることではない。

    偶然にもこのオペラハウスのアンサンブルの力をはっきりと
    見せてくれる結果になった。と言うのも今日の公演では、
    ロドルフォを歌うことになっていたカウフマンが病気のために
    歌えなくなり、急きょ別の歌手が呼ばれて歌うことになったからだ。
    ゲスト歌手は30歳になる若手でジャンカルロ・モンサルヴェ。
    南米チリ出身で、すでにボローニャ、トゥールーズ、など
    ヨーロッパの歌劇場でも歌っており、来シーズンからは
    ライプツィヒ歌劇場でも歌うことになっている。
    ロドルフォはすでに他の劇場で歌っているというこだ。
    ヨーロッパでは歌手がキャンセルすることはよくある。私も何度か
    そういう公演に遭遇したことがある。こういう場合飛び入りの
    歌手はリハーサルなしで舞台に上がらなければならない。
    下手をすれば空港から直行して、衣装を着けて舞台に上がるという
    こともある。ましてや「ボエーム」のロドルフォに飛び入りで出演
    することは、テノール歌手にかなり勇気のいることだと思う。

    モンサルヴェはその声の質がどこかドミンゴ思い出させる。声の質
    としては悪くないと思う。しかしこの日のモンサルヴェは、
    アンサンブルの中にあって一番声が通らなかった。「冷たい手を」
    も声が伸びない。若いうちから大きな声を出そうとして、喉を痛め
    てしまうという危険もある。だが第4幕の最後で「ミミ!」と叫ぶ
    ところも、彼の声はオーケストラにかぶってしまった。
    ところがこのオペラハウスで歌っている他の歌手たちは難なく声が
    聞こえてくるのだ。彼らがことさら大きな声で歌っているとは思わ
    ない。客席数1200人弱だから大劇場ではない。ロドルフォの声だけが
    十分に延びきってない。そこが残念であった。

    逆の見方をするならば、チューリヒ歌劇場の日常的な公演における
    声楽アンサンブルの質の高さをはっきりと示した公演だったことは
    間違いないだろう。

    la fontaine * オペラ * 00:28 * comments(2) * trackbacks(0)

    コメント

    コメントありがとうございます。

    チューリッヒに留学されたのですか?それは大正解ですね。
    チューリッヒ歌劇場はその質の高さから私も何度観ても大満足です。2009年の旅行でも結局チューリッヒで4演目観ました。
    アーノンクールの「イドメネオ」は、きっと素晴らしいでしょうね。本当は観に行きたいくらいです。
    Comment by Fontaine @ 2010/02/15 12:00 AM
    はじめまして。
    ヨーナス・カウフマンの大ファンゆえ、こちらのサイトに行きついたのですが、
    カウフマン以外の記事も大変興味深く拝読いたしました。
    現在チューリッヒに留学中で、オペラハウスにも必死になって(?)
    通っているところですが、こちらの記事を拝見して改めて
    「いいところに留学したんだな〜〜」と自己満にひたらせて頂きました。
    もっともペレイラが今シーズンいっぱいで、チューリッヒ歌劇場の総支配人を
    辞めるらしいとの噂を聞いて、心配しているところですが。。

    来週からチューリッヒではアーノンクールのイドメネオが始まります。アーノンクールが演出にも参加するようで楽しみにしています。

    Comment by 恋するオペラ @ 2010/02/14 11:51 PM
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