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講座終了 宮城学院生涯学習センター

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    今年仙台の宮城学院生涯学習センターで担当していた2講座が
    去る12月15日に無事終えることができました。

    熱心な受講生の皆さんにほんとうに励まされました。おかげで私自身も
    随分勉強させてもらうことができました。

    クラシック音楽への招待では、受講生の皆さんからのリクエストで

    グリーグ :ソルヴェイグの歌 劇音楽「ペール・ギュント」より
    ヘンデル :アリア「私を泣かせてください」 歌劇「リナルド」より
    バッハ : アリア「憐れみたまえ、わが神よ」 《マタイ受難曲》より
    ベル・カント唱法について
    マリア・カラス  プッチーニ:歌劇「トスカ」第2幕より
    キリ・テ・カナワ   R・シュトラウス: 歌劇「ばらの騎士」第1幕より

    について話をしました。

    ヘンデルのアリアでは、ダ・カーポ・アリアの形式について説明。
    あわせてヘンデルが1707年に作曲したオラトリオ「時と悟りの勝利」の
    なかのアリア「棘をそのままに、ばらを摘んで」も比較のために
    聴きました。実はこの「私を泣かせてください」の旋律の原型がこの
    アリアにあるのです。
    バッハの「マタイ受難曲」からのアリア「憐れみたまえ、わが神よ」は
    群集に混じっていたペテロが、問い詰められてイエスを三度否定する
    場面で歌われるものです。レチタティーヴォから聴くことにより
    理解できるのでレチタティーヴォを含めて鑑賞しました。
    ベル・カントはイタリア語で「美しい歌(唱)」という意味。
    その起源は17世紀にさかのぼるとされています。美しい声、完璧な
    テクニックと表現が要求されます。その代表格の一人が20世紀初頭に
    活躍したエンリコ・カルーソー。このカルーソーが残した録音を
    デジタル技術を使って蘇生させたCDがあるので、それを聴いて
    もらいました。
    カルーソー2000〜ザ・デジタル・レコーディング
    カルーソー2000〜ザ・デジタル・レコーディング
    カルーソー(エンリコ), ウィーン放送交響楽団, マスネ, フロートー, ポンキエルリ, レオンカヴァルロ, プッチーニ, ロッシーニ, ヴェルディ, アレヴィー

    マリア・カラスは20世紀後半のベル・カントを代表する最大の歌手
    で、その伝説とあいまってほとんど神格化されています。カラスの
    おもな活動は1947年から1961年までの10数年間。この間に彼女によって
    「マクベス」、「ノルマ」、「アンナ・ボレーナ」といったオペラに
    ふたたびスポットライトが当てられるようになりました。
    彼女の役作りは徹底したものであり、役に合わせて声を作り、
    またリハーサルでも決して手を抜かないという完璧主義者でも
    ありました。反面そのことが彼女の声を早く疲弊させてしまったの
    かもしれません。
    カラスが1964年にロンドンのコヴェントガーデンで出演した「トスカ」第2幕から「恋に生き、歌に行き」の前後をDVDで鑑賞しました。

    最後はニュージーランド出身のソプラノ歌手、キリ・テ・カナワ
    について話をしました。個人的には彼女の全盛期をヨーロッパで
    聴いているので体験談も交えてお話しました。
    彼女の持ち味は、モーツァルトやR・シュトラウス、プッチーニで
    遺憾なく発揮されたと思います。演技のうまさ、そして独特の音色
    をもつ彼女の声は忘れられません。彼女の舞台はいくつもDVDに
    収められていますが、個人的にも舞台を見たR・シュトラウスの「バラの騎士」のロンドン公演から第1幕の元帥夫人のモノローグ
    を鑑賞しました。
    R.シュトラウス 歌劇《バラの騎士》全曲
    R.シュトラウス 歌劇《バラの騎士》全曲


    la fontaine * エッセイ * 00:58 * comments(4) * trackbacks(0)

    コメント

    講座の受講ありがとうございました。
    「フィガロ」という一見楽しそうなオペラに
    あれほどの内容を込めることができたのは、
    モーツァルトだったからこそ、そしてダ・ポンテと
    いう協力者がいたからこそ言えると思います。
    モーツァルトの音楽は優しい(易しい)と一般には
    考えられがちですが、オペラを見れば見れるほど
    それは表面だけであって、ほんとうは深い内容を
    もっている「人類の知的文化遺産」だと思います。
    でも、そこが面白いところ。
    ぜひ、オペラに「嵌って」ください。
    Comment by Fontaine @ 2007/12/22 9:48 PM
    オペラの講座を受講させていただきました。  

    オペラに対しては全く初心者の為 「フィガロの結婚」のような明るそうなものだったら気楽で入りやすいかなと思い受講したのです。しかし、内容は気楽さを装っていながら、その深さ濃さに圧倒されました。当時の封建社会の風刺をピリッと効かせていて、歌手の迫力あるアリアや緩急をつけた曲調に舞台に観客を引きずり込むパワーを感じました。

    演出や歌手によって随分と印象が変わる事も教わり、鑑賞達人となれば同じオペラでもそういう違いを楽しめるのですね。

    伯爵の執念深さが私にはとても印象的でした(!)嫉妬深いというか権力者の我儘さ加減が時代を反映しているなとつくづく感じた次第です。

    1年間本当にありがとうございました。

        お忙しい年末と思いますがどうぞお体をご自愛下さい。
     
    Comment by S.Suzuki @ 2007/12/22 11:41 AM
    ありがとうございます。受講生の皆さんが熱心に来てくださるのが私の何よりの励みです。いつもご夫婦仲良く聴いてくださっている姿がすばらしいです。また来年もお待ちしています。
    Comment by Fontaine @ 2007/12/22 10:08 AM
    1年間充実した授業を心より感謝申し上げます。
    土曜日が待ち遠しく、あっという間に過ぎてしまい、家内ともども再開の日が今から待ち遠しく思っております。今は暇を見つけては、DVDに録画した、メトロポリタンでの「正教徒」や、ババロッチのコンサートを見て楽しんでいます。暮れにもいろいろ興味のある番組があるので楽しみです。
    オペラの授業は、オペラの真髄、鑑賞のコツ、など今まで
    思いもしなかったお話を毎回聞くことができて楽しみでなりませんでした。家内との会話も弾むようになりました。
    来年も楽しみに。ありがとうございました。
    Comment by 西條 光郎 @ 2007/12/20 10:36 PM
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