<< December 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 東京に世界のモネがやってくる | main | チューリッヒ歌劇場 その運営の秘訣を聞く >>

シンガポール交響楽団演奏会

0


    ↑シンガポール交響楽団の本拠地エスプラネードコンサートホール
    左隣にはオペラやミュージカル専用の劇場がある。

    4月6日(金) 19:30 Esplanade Concert Hall

    ヴァーグナー:楽劇「パルジファル」〜聖金曜日の音楽
    ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
    メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」

    指揮:ラン・シュイ
    ピアノ:ドミトリー・アレクセイエフ


    久しぶりにシンガポールを訪れ、現地で演奏会に出掛けた。
    結論から言うと、シンガポールで予想外に良いメンデルスゾーンの演奏が聞けた。
    オーケストラのホームグラウンドは1600席のエスプラネード・コンサートホール。
    町の中心に新しく建設された音響のよいホールだ。
    シンガポール交響楽団は96名の団員から構成されるプロのオーケストラ。
    年間50回以上のコンサートを開く。1997年にラン・シュイを音楽監督に
    迎えてからは実力を上げていると聞いていた。

    期待したこのコンサート、時間前半の出来栄えがイマイチ。
    オーケストラは悪くないが散漫な感じが否めなかった。
    「パルジファル」からの音楽はただ流れるだけ。楽器間のバランスも
    ヴァーグナーの音楽の持つ官能性も表現できていなかった。
    ところが、ロシアのピアニスト、アレクセイエフをソリストに
    迎えたベートーベンからオケの調子は上向きに。
    特に2楽章から格段によくなってきた。

    そして休憩後のメンデルスゾーン。
    オーケストラは別もの?と思われるくらい音楽に集中。
    弦楽器の速いパッセージも揃うし、管楽器のバランスや音色も
    よく表現されている。それに指揮者のラン・シュイも後半はオケを
    ぐいぐい引っ張り緊張感の途切れない「宗教改革」に仕上げていた。
    私自身この曲は,数年前に札幌シンフォニエッタと演奏会に
    かけたことのある曲でよく知っている。
    「イタリア」「スコットランド」に較べると知名度は低いが
    なかなかの名曲だと思う。
    しかし、聴かせるとなると難しい部分がいくつもあるのだが、
    この日の演奏は非常に満足の行くものだった。
    アンコールに「イタリア」の3楽章が演奏されたが、これも
    良いできだった。

    前期ロマンの作品を様式感を持って演奏できることは、
    その指揮者とオーケストラの実力を示す指標だと思う。
    その意味でシンガポール交響楽団は確実に上り坂にあると感じた。
    日本のオーケストラのよきライバルになる日も遠くないだろう。



    la fontaine * クラシック音楽 * 20:37 * comments(2) * trackbacks(0)

    コメント

    コメント、ありがとうございます。実はシンガポール交響楽団を聞くのは今回で三度目。常任が変わってからは初めてでした。記事にも書いたように、前半が散漫で「ダメかな〜」と思ったのですが、後半を聞いて考えが変わりました(でもあの出来、不出来の差はなんだったのか・・・)。
    最近ではBISレーベルと契約を結んでレコーディングをしているようなので、これから世界的な認知度も上がっていくのではないでしょうか。
    Comment by Fontaine @ 2007/04/13 11:03 AM
     コメント、ありがとうございました。
     シンガポールに行ってらしたんですね。
     うらやましいかぎりです。
    (最近、親友の一人もシンガポールに行ってきたばかりで、ますますうらやましく感じてしまいます)

     シンガポール交響楽団の存在は前々から知っていましたが、こうしてコンサート・レビューを読むと、さらに興味がわきますね。
     一度、本拠地で聴いてみたいものです。
    Comment by figaro @ 2007/04/12 1:08 PM
    コメントする









    トラックバック

    このページの先頭へ