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指揮者のリハーサル風景 マリス・ヤンソンス

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    今年も今日からドイツのバイエルン放送(インターネット・ラジオ)で「リハーサルでの指揮者」Dirigenten bei der Probe という番組を放送している。日本時間で22時からなので、時間的には時差を気にせず聞けるので、毎年楽しみにしている。
    とにかく指揮者がどのように曲を作っていくか、というのが聞けるのは非常に興味深い。
    オーケストラは世界でもトップクラスのバイエルン放送交響楽団。
    今日は常任指揮者のマリス・ヤンソンスによる、ヴァーグナーの《トリスタンとイゾルデ》から前奏曲と愛の死のリハーサルだった。

    ヤンソンスのリハーサルのポイントは、《トリスタン》の音楽がもつ独自のニュアンスをいかに表現するかということだったと思う。
    そのために彼は強弱のコントラストをハッキリと演奏したり、楽器のバランスに細かな神経を使って演奏するように指示していた。

    いくつか例をあげてみよう。
    《前奏曲》
    練習記号:A(63小節)から
    弦と管楽器を別に練習。とくに木管とホルンがテーマを演奏するところを三段階で大きくする。テーマを強調し他の伴奏が大きすぎないようにバランスを取る。
    練習記号:B(74小節)から
    メロディはフレーズを切らず、一本の線になるように指示していた。交響的ヴォカリーズ(Sinfonische Vocalise)という言葉が印象的だった。ヴォカリーズとは、本来歌を母音だけで歌うことなのだが、ヤンソンスの意図することはオーケストラには伝わっていた。
    前奏曲終わりの部分では強弱のニュアンス、クレシェンドしたあとの subito piano の表情、さらに88小節のヴィオラとチェロの強弱がその直前のヴァイオリンと同じになるように、と細かなニュアンスも指示していた。

    《愛の死》
    練習記号:E(44小節)から
    フォルテとピアノのコントラストをハッキリさせること。
    またその後次第に速くなる演奏が多いのだが、ヤンソンスは
    テンポを上げず、十分にオーケストラを歌わせていたのが印象に残る。

    リハーサルはとても丁寧で、オーケストラがとても集中いているのが伝わってきた。
    番組の最後には本番の演奏もオンエアされ、実際にどのように仕上がったかも聞くことができる。

    la fontaine * クラシック音楽 * 23:47 * comments(0) * trackbacks(0)

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