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経済と文化

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    今日は一日村上ファンドの村上世彰代表逮捕がトップニュースとなった。
    残念な事件である。このブログでは事件への直接のコメントはしない。
    ただライブドアの堀江元社長、村上代表ら、いわゆる六本木ヒルズ族と言われる
    彼らのこれまでの活動を見て、そこに共通するある「不足する」ものを感じるのだ。
    そしてそれは、現代日本のある一面をあらわしているようにも思えて仕方がない。

    それは何か?
    一言で言うなら、文化に対する熱意の不足だ。じつに残念で仕方がない。
    たしかに企業の目的は、経済の活動を通じて利益をあげることが第一であり、
    そのこと自体に異議をはさむつもりは毛頭ない。ただ経済活動をどう社会に
    還元し貢献していくか、これはまた別の問題だと思う。

    たとえば、大富豪であったカーネギーはカーネギーホールを建てた。
    それは「音楽の殿堂」として世界屈指の文化拠点となっている。
    また東京のサントリーホールは一酒造メーカーが建てた。
    その音響・立地条件の良さから国内外の一流のアーティストが演奏する
    日本を代表するコンサートホールの一つとなった。
    このふたつは、企業経営者が社会にとって何が大切であるか、それを
    企業活動からどう還元するかを心得ていた非常に良い例ではないかと思う。

    たしかに文化は直接的に利潤を生み出すようには見えないし、「飾り物」に
    しかすぎないと思う人もいるだろう。
    しかし「文化」こそ最大の「投資」であり、長期的にはその国を豊かにするものだ、
    と私は確信している。文化活動の活発なところに人は育つと思う。
    指揮者のマリス・ヤンソンスは「文化は脳の栄養素だ」と言っていた。
    それは現代の経済至上主義にたいする警鐘とも受け取れる。

    ライブドアや村上ファンドのような事件がおこった背景に、現代日本の社会が
    忘れている「文化への敬意」があるのではないか。
    少なくとも私にはそんな気がしてならない一日だった。
    la fontaine * エッセイ * 00:37 * comments(0) * trackbacks(0)

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