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ルツェルン音楽祭2006、アッバードについて (2006年来日情報追加)

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    スイスのルツェルンは、湖(ルツェルン湖)に面した静かで美しい街だ。
    ここでは復活祭(春)、ピアノ(秋)のフェスティヴァルが毎年開かれる。
    夏の音楽祭はザルツブルクに匹敵する規模である。
    最近では音楽祭に若い音楽家の育成を目指すアカデミーが加わり、
    ピエール・ブーレーズが芸術監督を勤め、一層の充実が図られている。
    今週NHKでは昨年夏に開かれたルツェルン音楽祭から、月曜日はアバド、
    昨日はブーレーズの指揮で行われた演奏会の録音を放送していた。

    月曜日の放送は、アッバード指揮ルツェルン祝祭管弦楽団の演奏で、
    ブルックナー交響曲第7番であった。現在の祝祭管弦楽団は、3年ほど前に
    アバドによって再組織されたもので、マーラー室内管弦楽団のメンバーに、
    ウィーン・フィルやベルリン・フィルの主席が加わって構成されている。
    アッバードの演奏は、ブルックナーの交響曲を音の塊としてではなく、スコアの
    細部を浮かび上がらせ、しっかりとした構成を作り出していくものだったと思う。
    確かに、ブルックナーに分厚さを求める愛好家には不満があるかもしれないが。。。
    この演奏で気が付いたことは、近年のヨーロッパで浸透して来た古楽演奏の
    経験が、聴衆・オーケストラの双方に浸透し、こうした演奏を享受する環境が
    ヨーロッパではすでに整っているのだろう、ということだ。
    実際、ルツェルンはその意味で理想的な土地で、復活祭のフェスティバルでは、
    古楽を中心とした演奏会が開かれている。

    アッバードはベルリン・フィルの常任を辞任して、癌との闘病生活の後、見事に
    復帰を果たした。イタリア人ではあるが、非常にもの静かで、知的な側面も
    持っている。私が知り限り、彼はスタジオ録音よりもライブでのほうが圧倒的に
    良い演奏を聴かせてくれると思う。実演に何度か接したが、ロンドンで聴いた
    バルトーク「中国の不思議な役人」、ウィーン国立歌劇場で観た
    R・シュトラウス
    「エレクトラ」などは今でも脳裏に焼き付いている名演だった。

    アッバードには、彼の音楽的な特質に加えて、さらに特筆すべき業績がある。例えば
    1)若い世代の音楽家の育成に熱心であること
      (ヨーロッパ室内管弦楽団、マーラー室内管弦楽団       
    2)現代の作品を積極的に取り上げること
    3)作品の原典、また隠れた名作の再上演に努力していること
    などである。
    実際ヨーロッパでの彼の人気は大変なもので、演奏会のチケットを入手するのは非常に困難だ。
    そうしたアバドの活躍を知るうえでも、マーラーの「復活」はお勧めの録音だと思う。
    マーラー:交響曲第2番
    マーラー:交響曲第2番
    アバド(クラウディオ), ルツェルン祝祭管弦楽団, ドビュッシー, マーラー

    すでに様々なメディアで紹介されているが、アバッードとルツェルン祝祭管弦楽団、
    ポリーニらが来日してルツェルン・フェスティバル・イン東京2006が開催されることになった。オーケストラ・コンサートではマーラーの交響曲第6番「悲劇的」が注目されよう。

    オーケストラ コンサート I   サントリーホール大ホール

    2006年10月13日(金)19:00開演(18:20開場)
    2006年10月14日(土)18:00開演(17:20開場)

    指揮:クラウディオ・アバド
    管弦楽:ルツェルン祝祭管弦楽団
    モーツァルト:コンサート・アリア
    マーラー:交響曲第6番 イ短調

    オーケストラ コンサート II  サントリーホール大ホール
    2006年10月18日(水)19:00開演(18:20開場)
    2006年10月19日(木)19:00開演(18:20開場)

    指揮:クラウディオ・アバド
    ピアノ:マウリツィオ・ポリーニ
    管弦楽:ルツェルン祝祭管弦楽団

    ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 op. 83
    ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調 WAB104「ロマンティック」


    名前の表記は発表元による。
    なおAbbadoはアッバードというほうがイタリア語の発音にちかく、
    アバドAbadoではない。







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    la fontaine * クラシック音楽 * 23:39 * comments(0) * -

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