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丹羽宇一郎「中国の大問題」を読む

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    JUGEMテーマ:読書

    非常に興味深く読みました。著者は元中国大使で、商社マンとしても永年中国とかかわってきた丹羽宇一郎氏。現場主義である氏の、中国各地を実際に見聞きした記述には説得力があります。中国の問題のみならず、そこから日本の問題も見えてくるところに、本書の大きな特徴のように思います。日本を愛し、日本人のために筆者が世に問うたことも読み違えてはならないポイントです。

    習近平のみならず、中国政界要人との面識があり、日本のメディアからでは知りえない現政権の内情も興味深いです。
    中国が国防費の3倍の予算を教育関連費に充てていることや、ハーバード大学では多くの中国人留学生が学ぶのに日本人はわずか5人しか在籍していないなど、政治以外の現状についても本書を通して知ることができました。
    お互い引っ越すことのできない日中両国の関係を冷静に考えるには、やはり隣人を良く知り、またお互い尊重しあう態度が必要なのだと改めて痛感しました。





    la fontaine * ブックレビュー * 11:15 * comments(0) * trackbacks(0)

    塩野七生 絵で見る十字軍物語

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      十字軍とは日本人にはあまりなじみのないテーマですが、
      実は現代のキリスト教とイスラム教の問題とも深くかかわっています。
      著者塩野七生氏は、これから十字軍についての著作を順次発表していく
      予定らしいが、この本はその「序曲」にあたる導入編。
      フランス19世紀の画家ドレが「十字軍の歴史」のために描いた挿絵と、
      出来事に関する地図と著者の十字軍の簡単な解説が書かれています。
      見開きで、左ページが挿絵、右ページ上段が地図、下段が著者の
      解説で非常にコンパクトにまとまられている。十字軍の歴史約500年が
      手に取るようにわかります。
      残暑厳しい今年の夏にはちょっと重たい題材ですが、短時間で読め
      お薦めです。
       
      la fontaine * ブックレビュー * 00:04 * comments(0) * trackbacks(0)

      バロック音楽についての新刊書紹介

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        バロック音楽の実践について、重要な書籍2冊が翻訳され相次いで刊行されましたので紹介します。偶然にもどちらの著者もオランダ出身の演奏家です。

        1.バッハ 無伴奏ヴァイオリン作品を弾く  バロック奏法の視点から
             ヤープ・シュレーダー著 寺西肇訳  春秋社 2010年

        ヤープ・シュレーダーはバロック・ヴァイオリン演奏家の草分け的存在。そのシュレーダーが、
        バッハの無伴奏ソナタとパルティータの演奏法について書いた本。とくに注目すべきは、この本が
        モダン・ヴァイオリンを演奏する奏者も念頭に置かれて書かれている点です。
        バロックの様式と演奏法と題された第1部では、全般的なアプローチに始まり奏法、音律、装飾と
        いった事項が扱われています。ヴィブラートと装飾について扱ったの項目では、”「バロック時代の
        演奏には、ヴィブラートが一切用いられなかった」との考えは、無知からこそ生じる誤解です。”
        として、ノン・ヴィブラートを強く否定しています。バロック≠ノン・ヴィブラートのことは、コープマンの
        著書でも触れられています! 
        第2部では、ソナタとパルティータの各楽章ごとの解説が載っています。この種の著作としては譜例は少なく、多くは言葉によって説明されています。




        2.トン・コープマンのバロック音楽談義
           トン・コープマン著 風間芳之訳  音楽之友社

        古楽の演奏家として知られたコープマンの見解が講義録風にまとめられた著書。
        原著はオランダ語です(本書の存在は私も80年代にオランダの知人から聞いて知っていました)。
        今回オランダ語以外に初めて訳されたとのことですが大変喜ばしいことです。翻訳の風間氏は
        コープマンのもとで学び、翻訳にあたってはコープマンとの綿密な連絡を取っていたとのことで、
        補講「オルガン」は、日本語版だけのオリジナル。
        本篇の内容は以下のようです。

        第1講 1600年から1750年までの音楽史
        第2講 バロック音楽演奏における感情
        第3講 作曲家と当時の演奏法
        第4講 初学者たちへのアドヴァイス
        第5講 装飾法
        第6講 ヴィブラートと即興演奏
        第7講 アーティキュレーション、強弱法、その他
        第8講 テンポとリズム
        補講  オルガン

        当時の文献を多数引用しながらの説明は、この時代の音楽を理解し演奏するには、相当の読解力が
        必要であるということを教えてくれます。そしてコープマンも著作のなかで述べていますが、そうした
        当時の文献は翻訳でなく原典で読まなければ、本当の理解にはならない、ということです。


        このコープマンが総論的なものであるとすれば、シュレーダーは各論的なものと言えます。ともにバロック音楽を演奏には欠かせない著作といえるでしょう。
        la fontaine * ブックレビュー * 22:52 * comments(0) * trackbacks(0)

        ブックレビュー 「正倉院ガラスは何を語るか」

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          正倉院ガラスは何を語るか - 白瑠璃碗に古代世界が見える (中公新書)
          正倉院ガラスは何を語るか - 白瑠璃碗に古代世界が見える (中公新書)
          由水 常雄

          ヨーロッパに来る前に買って、飛行機の中で読みました。とても興味深い本でした。正倉院の御物の中でも、とりわけ注目されるガラスの器。私も正倉院展で何度か見たことがあり、天平時代から伝わるものだと信じて疑いませんでした。
          しかし、著者の入念な研究は、正倉院の所蔵目録にガラス器が登場するのは、鎌倉時代になってからということ、また時代によりガラス器の数が増減していること、などこれまでの定説を覆す事実を次々に明らかにしています。また現存する6個のガラス器についても、ひとつひとつ詳細な記述がわかりやすくまとめられています。

          la fontaine * ブックレビュー * 01:58 * comments(0) * trackbacks(0)

          わかりやすく<伝える>技術

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            わかりやすく〈伝える〉技術 (講談社現代新書)
            わかりやすく〈伝える〉技術 (講談社現代新書)
            池上 彰

            著者は元NHK記者で、NHK「週刊こどもニュース」でお父さん役をつとめた池上彰氏。人に正確に伝えることの大切さとその方法が、自身の経験をもに述べられています。すぐに実践に役立つのがこの本の最大のポイントでしょう。
            たとえば、発表やプレゼンなどで話す時は、要点を箇条書きにまとめておくこと。できれば声に出して練習してみること。図や表を使う説明では要点をは三つまでにしぼり、入れる文字は単語か標語のように短くする、など放送の現場で鍛えられた「わかりやすく伝える」ノウハウが、まとめられています。文章には池上氏の人柄が表れていて、読んでいるうちにあの池上氏の声が聞こえてきそうです。人前に出て話をする機会のある人にはぜひお薦めしたい本です。私も講師として人前で話す仕事を持っているので、非常に参考になりました。

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            la fontaine * ブックレビュー * 09:50 * comments(0) * trackbacks(0)

            ブックレビュー:高城剛「サバイバル時代の海外旅行術」

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              サバイバル時代の海外旅行術 (光文社新書)
              サバイバル時代の海外旅行術 (光文社新書)
              高城剛

              この本は、一見すると海外旅行について書かれたハウツー物のように思われます。
              たしかに、海外と日本の旅行ガイドの比較や、旅の情報の集め方、安い航空券の入手方法など、著者自身の体験に基づく記述は興味深くまた役に立ちます。
              とくに日本の海外旅行ガイドブックが無駄な(役に立たない)情報が多いことには、私自身も納得して読みました。

              しかし、読み進むうちに、20世紀と21世紀の旅行に対する意識の違い、そして旅行そのものが人間をより豊かにするものであること。さらには日本人の内向的な精神構造を憂う筆者の「危機感」のようなものが行間にじみ出ている旅行文化論ではないか、という気がしてきます。
              著者は、「21世紀は、モノを届ける時代ではなく、サービスや文化や知恵を届け、行った先で何をするのか、それがどんな社会的意義があるのか、といた独自のスタイルが求められる時代」と位置づけ、日本人がもっと海外に出ることを推奨しているのです。

              ついでながら、著者が、有名な映像作家であり、沢尻エリカの夫君であることは、読後に初めて知りました。

              la fontaine * ブックレビュー * 22:26 * comments(0) * trackbacks(0)

              ブックレビュー「ザ・マインドマップ」

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                ザ・マインドマップ
                ザ・マインドマップ
                トニー・ブザン、神田 昌典訳

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                la fontaine * ブックレビュー * 22:35 * comments(0) * trackbacks(0)

                ブックレビュー「身体革命」

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                  身体革命―世界最先端のアンチエイジングの法則
                  身体革命―世界最先端のアンチエイジングの法則
                  根来 秀行

                  アンチ・エイジングというと一部の人のことのように思われますが、誰でもいつかは直面することです。生活習慣、食、運動など人間が身体の健康と若さを維持するとはどういうことか、最新医学の立場と実践からわかりやすく解説してくれています。またサプリメントの必要性も大変参考になりました。筆者はハーバード大学教授。この本を読んでから、我が家ではブロッコリーやトマトを積極的に食べるようになりました。
                  la fontaine * ブックレビュー * 00:05 * comments(2) * trackbacks(0)

                  ブックレビュー「仏像鑑賞ガイド」 A Guide to Japanese Buddhist Sculpture

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                    英訳付 仏像鑑賞ガイド―A Guide to Japanese Buddhist Sculpture
                    英訳付 仏像鑑賞ガイド―A Guide to Japanese Buddhist Sculpture
                    副島弘道,フェリス・フィッシャー(Felice Fischer)

                    この本は仏像について、写真やイラストによる日本語と英語の説明があります。以前外国からの友人を案内した時に、仏像や寺院建築について英語でうまく説明できなかったので、日本を訪れる外国人に仏像の意味を説明するのにも役立ちそうです。

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                    la fontaine * ブックレビュー * 10:04 * comments(0) * trackbacks(0)

                    「オーディオの作法」

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                      オーディオの作法 (ソフトバンク新書)
                      オーディオの作法 (ソフトバンク新書)
                      麻倉 怜士

                      「目からウロコ」の1冊です。オーディオの極意がコンパクトにわかりやすくまとめられています。これを読むと、スピーカー、アンプ、プレーヤーの選び方や注意点などが整理されているだけでなく、オーディオの奥深さもわかってきます。ケーブルの接続やコンセントの差し込みまでが音に影響しているなんて、思いもよりませんでした。なんだか自分だけのいいオーディオ装置が欲しくなりました。
                      la fontaine * ブックレビュー * 14:57 * comments(0) * trackbacks(1)
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